不動産は「動かせない財産」と書く。買ったからといって持って帰るわけにいかない。人生の喜びも悲しみもこの不動産というステージの上で展開される。不動産はこの世を生きている間だけ一時的に所有を許されるものだ。

この世を生き抜いた人が遺していくものは、集めたもの(得たもの)ではなく、手放したもの(与えたもの)であってほしい。自分が使ったなら次の人たちに譲っていく、棚田の水のように上から下へと順々に譲っていく。

生きてきた人生はどれだけ与えることができたかで計られる。

HMU 達弥西心